チームづくりに失敗し続けた私に足りなかったもの

仕事は個人ではなくチームでやるものだ!

どこに行っても聞かれるこの言葉。私もそうだよなと理解はしつつも、長年この言葉が嫌いでした。なぜキライかというと、チーム仕事を試みても実質的にはうまくいかなかったからです。チームはメンバー個々人の能力が高くないとダメなんでしょ、と思うようになっていました。

けど先日、友人がSNSで勧めていた「ザ・モデル」という本を読み始めて、あ、自分に足りなかったのはサイエンスだ!と気づき、ひとり嬉しくなってブログ書いてます笑 ここでいうサイエンスは、きちんと体系化されたものと捉えています。

THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス

小さな組織でうまくいくためのチームづくり

実はまだ半分くらいしか読んでないのですが、私が本書から学んだチームづくりのサイエンスは次の内容でした。

・1人が全部をやるではなく分野を明確に別けてそれぞれに担当してもらう
・担当分野を絞ることで個人の専門性を高め、業務の効率化に繋げる
・各分野で得た情報を他の分野へフィードバックし活かしていく

こう書いてみると、なんとも当たり前の内容です。でも、それができなかったし、こうしようなんて考えもしなかった。

スタッフ5名以下という小さな組織にいると、営業や企画、経理といった仕事内容ではなく、それらを全て含めた「○○プロジェクト」の形で仕事をすることがほとんどで、そのプロジェクトに必要な仕事は“全員が全てを担う”のが当たり前となっています。

例えば3人で「移住のプロジェクトチーム」をつくると、3人とも全ての仕事をトータルで担当する。別々の相談会に行って、ヒアリングして、個別にやりとりして、地域を案内して、移住に繋げる。移住希望者としても、同じ人がずっと対応してくれるので安心感も生まれるからです。

これはこれで、この仕事としてはいい形と言えるのかもしれません。でもチームづくりの視点でみるとただの個人プレーです。その人がいなくなればアウト。ではこの状況でチームとしてやるべきことは何か?と問うと

コミュニケーション!!!

という答えが返ってきます。ですが私は、この「チーム=コミュニケーション」というだけの形が、うまくいかない原因だと痛感しています。

なぜ少人数のプロジェクトチームはうまくいかないか

あくまで私なりの解釈ですが、メンバーそれぞれが必要な業務を全て担当するとなると「個人の能力」がとても重要になってきます。能力が高いスーパーマンばかりが集まれば、コミュニケーションも円滑にとれて全てがうまくいくのかもしれません。

けど、そんなスーパーマン現実には存在しません。得意なところがあれば苦手なところもあり、個々で優先すべき点が異なったり、そもそもの価値観も違っていたりします。でもそれは当たり前のこと。だけどそんな当たり前のメンバーでプロジェクトを始めると、、、

お互いにダメなところばかり目がいくようになる

これはどんなテーマのプロジェクトでも、だいたいそうだと感じています。

問題は各人が同じ条件(給与等)で、同じように全ての仕事を担っているという点です。仕事を進めていくと得意不得意が見えてきて、中でも不得意に目がいってしまい、何でアイツはこんなこともできないんだ!給料泥棒だ!みたいになってしまう(自分が苦手なところは棚に上げて)

でもこうなると組織は困るので対策をたてる。それが個々人の「評価」。いろいろな指標をつくり、成果がでている人の報酬を増やしたり、成果が出ない人にペナルティーを与えたりします。

でもこれ、チームとしてはかなり厳しい状況。こうなるとみんな個人プレーに走るようになり、コミュニケーションなんて形だけで、相手のメリットになることは全く話さなくなります。

チームプレイにおけるサイエンスの重要性

こんな残念な失敗を繰り返し、チームって個人の能力だよね。コミュニケーションなんて幻想だよね。とやさぐれてた私。それを脱却できるかもしれない可能性を感じたのがこのサイエンスでした。

たとえ3人のチームだとしても、全員が全ての仕事をするのではなく、仕事をはっきり分業にして、その部分の専門性を高めてもらい、その条件下でコミュニケーションをしっかりとる。これ超やってみたい。スタッフ側からすると仕事が大きく変わるので抵抗感ありそうだけど、失敗してもいいから試してみたい!

先の移住の例ならどんな分業ができるだろう?

・相談者をゲットするためのマーケティングや情報発信
・相談者の情報を引き出すメールや電話対応、資料送付の役割
・相談者と実際に会って話を聞き、現地を案内する役割
・地域の人から物件や協力者を集めて回る役割

少人数ならこれくらいの感じかな?もう少し細かくしてその部分はアルバイトに頼む形も良さそう。

問題は人選。それぞれどの担当になってもやりがいを感じてもらえる状況をつくらないと続かない。この移住プロジェクトなら相談対応が花形。けど他の役割でもモチベーション高く取り組めるようにするにはどうすればいいだろう?

これをクリアするのに必要なのがコミュニケーションなんだと思います。それぞれの役割にそれぞれがフィードバックして新しいチャレンジをどんどん進めて行くような。こういうのが本当の意味でのコミュニケーションですよね、きっと。

チーム作りに必要なサイエンス(おさらい)

・1人が全部をやるではなく分野を明確に別けてそれぞれに担当してもらう
・担当分野を絞ることで個人の専門性を高め、業務の効率化に繋げる
・各分野で得た情報を他の分野へフィードバックし活かしていく

チームプレイ=コミュニケーションではない。チームがうまくいくためのサイエンスがあって、初めて良好なコミュニケーションがとれるんだと私は感じました。

さてどうなるか、やってみよーう。

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